2013/12/29 (Sun) 株主優待

自分はシステムトレードによる売買とIPOをメインにやってますが、他に株主優待にも手をだしています。
だいたいがクロスで取得してますが、ビックカメラなど長期保有がつき単価が安いものは現物でもっていたりもします。

クロス取引の流れを簡単に書くと、
①権利付最終日の前場の寄り付き前、前場引け～後場の寄り付き前に優待銘柄の現物買いと空売りを成行で注文しておく。
※前場、後場の寄り付きは板寄せ方式なので、買いと売りの成行同士は同値で決済となります。

②その日の取引終了後、翌日の注文受付開始後に現渡（品渡）を行う。
※翌日の注文受付開始時間は証券会社によって異なります。
※空売りを返済するときは返済買いが一般的ですが、現物で持っている株があるならそれで返済することができます。
それを現渡（品渡）といい、手数料はかかりません。

つまり株主名簿に記載される、権利付確定日～権利落ち日までを両建てした状態で持ち越すわけです。

ところでクロスをするメリットはなんでしょうか？
仮に権利付最終日に優待銘柄を現物買いのみしたとします。
必ずとは言えませんが、権利落ち日は下がる銘柄が多いです。
もちろん権利落ち日に下がったとはいえ、優待価値＞損失な事もありますし、すぐに株価が戻ることもあります。
しかし大きな下げだったり、なかなか株価が戻らなかったりすると、実質資金を塩漬けする形となり効率がいいとは言えません。

一方クロスをした場合だと、権利落ち日の値動きは全く考えなくてよくなります。
権利付最終日の終値が30万の銘柄があったとします。権利落ち日に
28万になっても、買いの方で－2万、売りの方で＋2万で±0円。
32万になっても、買いの方で＋2万、売りの方で－2万で±0円。
と値動きのリスクを無くす事ができます。

しかし、そんなメリットばかりの取引ではありません。
クロス取引には逆日歩という料金を考慮しなければなりません。
逆日歩とは空売りが多すぎ、証券会社が株不足になった時に売り方が支払う料金です。
どれぐらいの逆日歩がかかるかは発表されるまで分かりませんが、場合によっては痛い目に遭います。

高額逆日歩の例として、12月末の優待だと2266六甲バターがありました。
六甲バターは1000株取得すると、3000円相当の自社製品がもらえます。
しかし今回権利付確定日の逆日歩は1日につき100株で800円と発表がありました。
今回は7日分の逆日歩がつくので、800×7=5600円となります。
さらに優待を手に入れるには1000株必要なので、実際のところは5600×10=56000円と高額逆日歩となってしまいました。
こういう事もあるため、むやみやたらにクロスするのではなく、事前に優待銘柄の精査が必要になってくるわけです。

それでも逆日歩さえ考慮すれば、若干の費用で優待を取得できるのでオススメです。
何よりときどき届く優待が楽しみになると思いますよ（＾＾）

それでは～。